RCEPと種苗の知的財産権: UPOV体制は種苗産業を萎縮させる

 改正種苗法によって1975品種が日本から持ち出し禁止になった、と官報に載る。あたかもそれで効果を上げるように各紙も報道するが、根拠はない(1)。そしてRCEP協定(地域的包括的経済連携協定)の国会審議、14日で東大大学院の鈴木宣弘さんが参考人として陳述されるとのこと。午後には院内集会(2)。世界最大の自由貿易圏を作るというのだから十分な審議が必要のはず。種苗の知的財産権に関わる面から問題を見ておきたい。 “RCEPと種苗の知的財産権: UPOV体制は種苗産業を萎縮させる” の続きを読む

RCEPの問題点

 本日午前の衆議院外務委員会でRCEP協定(地域的包括的経済連携協定)の審議。RCEPについてはほとんど書いてこられなかったが、これまた大問題。RCEPはTPPを超える世界最大の自由貿易圏を作る。最大の犠牲となるのは食や生態系、マイノリティの権利。 “RCEPの問題点” の続きを読む

海外の農民の権利と種苗法改定

 種苗法改定にどんな問題があるか、前の投稿で番外編としたことに少し説明加えます(動画あり)。

番外編:国内の農家に種苗法改定により自家増殖を抑制させるだけでなく、その影響は海外の農家にも及ぶ。
農水省は植物品種等海外流出防止総合対策事業に5億6700万円、農業知的財産保護・活用支援事業に3億9300万円の予算概算要求して自家増殖させない体制を構築しようとしている。

 これは種苗法改定案に書かれていることではないのですが、種苗法で掲げられた「日本の種苗を海外に流出させない」ための具体的方策として具体化されたものです。 “海外の農民の権利と種苗法改定” の続きを読む

11月に妥結と言われるRCEPはTPPよりも危険?

 RCEPは種子をより企業の所有物にしていく可能性がある。大問題。

 11月にも妥結すると報じられているRCEP、東アジア地域包括的経済連携だが、なぜか日本ではあまり騒がれない。TPPは日本の公共圏(食、医療、教育、福祉、水道などなど)を多国籍企業の餌食に供してしまうとして大きな反対の声があがったが、RCEPはもっとTPPよりも危険な条項を含んでいる。
 TPP11=UPOV+TRIPS < RCEP=UPOV+TRIPS+TRIPS Plus という感じになるだろうか? “11月に妥結と言われるRCEPはTPPよりも危険?” の続きを読む