ドキュメンタリー映画『種子ーみんなもの? それとも企業の所有物?』完成

 『種子ーみんなのもの? それとも企業の所有物?』の初上映、長野の松代町で320人の方に見ていただいた。講演の後の2次会にも50人ほどの人が参加され、江戸時代から続く里芋を守っている人や薬草やさまざまな地域伝来の種子を守る多くの方たちの実践を知ることができて本当に貴重な機会となった。
 この映画の中で先住民族マヤの人びとが種子に祈りを捧げるシーンがある。でもこれは先住民族に限らず、世界のどこでも見られた光景だったろうと想像する。種子は文化の中心。その種子が多国籍企業のものとなってしまおうとしている。
 この映画の中で、遺伝子組み換え種子を食べて被害が出たという証言が二カ所出てくる。どちらも世界第2位の遺伝子組み換え作物生産国となっているブラジルでの話しだが、鶏が死に、食べた人も健康に問題が出た。さらには赤ちゃんに中毒症状が出たが原因は口に入れた遺伝子組み換え種子だった。
 実はこうした証言は他の地域からも得られている。フィリピンでも、インドでも、南アフリカでも。米国では遺伝子組み換え作物は家畜の餌で人が直接食べることはまずないだろうが、フィリピンでは実際に食べて下痢を引き起こしたり、南アフリカでは農業労働者に死者が出ているという話しもある。実際にこうした種子が毒性を持っていることは確かで、遺伝子組み換え企業も被害が起きないように注意書きに、口に入れるな、などと書いているという。収穫される時は安全だというのが彼らの主張になるのだろうが、実際には収穫物を与えた家畜や人に問題が起きている事例は多数報告されている。今や遺伝子組み換え作物は多くの家畜の餌となっていて、家畜がみな病気になっているわけではないが、やはり下痢をしやすくなる、耐性菌に弱くなる、などというのは共通の傾向ではないだろうか?
 今後、耐性菌はガンを超す人類最大の脅威になることが危惧されているのに、それを止める意志は日米政府には存在しない。それを見透かしている人びとはとっくにその路線から外れる道を選び始めている。ラテンアメリカでも欧米でもアフリカでも、そしてアジアでもそうした声は強くなっている。対抗運動はもはや大資本も無視できない大きさに成長し、大手の食品企業までが姿勢を変えだしている。しかし、日本ではそうしたものを知らない間に大量消費している事実すら知られていない。日本の外では消費者や生産者が大きく変わりつつあるのに、その情報が日本ではなかなか流れない。
 でも情報をひとたび知れば変えるチャンスがやってくる。まずは知ること、そしてそれを共有すること。

 それを知るためにもこの映画を活用していただきたい。
『種子ーみんなのもの? それとも企業の所有物?』

 今、世界で種子をめぐり何が起きているか、24ページの記事としてまとめました。DVDの付属資料ですが、上映会や学習会などでご自由にお使いいただけます(PDF15MB)。
『種子ーみんなのもの? それとも企業の所有物?』解説資料
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“ドキュメンタリー映画『種子ーみんなもの? それとも企業の所有物?』完成” への1件の返信

  1. 狂牛病が騒ぎになった時は焼肉屋さんが廃業に追い込まれたりして、危険が見えやすかった。
    遺伝子組み換えや編集は分かりにくく、危機感がすごくあります。

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