「ゲノム編集」食品を自治体で止めよう!

 愛媛県での2日間の学習会、参加される方の熱が高くて、さすが愛媛と感じた。今、全国で活発になった学校給食の有機化、愛媛県の今治市はその先駆者で、その立役者の方たちが主催なのだから当然なことではある。
 今治市は学校給食で遺伝子組み換え食品の使用しないことを定めた条例をすでに2006年に作っている。この遺伝子組み換え食品の中に「ゲノム編集」も含むとする、という一条項を追加してくれさえすれば、「ゲノム編集」食品も阻むことができる。 “「ゲノム編集」食品を自治体で止めよう!” の続きを読む

愛媛県がみかんや魚介類などの「ゲノム編集」を推進

 この季節、愛媛のおいしいみかんはなくてはならないものだけど、そのみかんを「ゲノム編集」する技術開発を愛媛県は進めている!(怒)
愛媛ミカン「ゲノム編集」

 「ゲノム編集」食品なんて食べたい人はまずいない。原発だって自分の町に作りたいと思った人はいなかったはず。なのに原発は多数できてしまった。それは国が補助金で原発村を作ったからだ。財政の苦しい自治体が飛びつき、いったん原発が作られると住民は分断されて反対しにくくなる。残念なことに、その新たな「原発村」の「ゲノム編集」版が作られようとしている。
 これまでにも福島県南相馬市でのゲノム編集生物工場・研究施設や京都府のフードテック・スマートバレー計画、福岡県の福岡バイオコミュニティなどの動きについて警鐘を鳴らしてきたけれども、知らないうちに愛媛県でも推進に動いている。 “愛媛県がみかんや魚介類などの「ゲノム編集」を推進” の続きを読む

フードテック推進ビジョンの行き着き先:工業型食のディストピアにノーを!

 フードテック推進ビジョンのパブコメ、締め切り時間(本日23時59分)が近づく。
食のことなんか関心ないよ、という人に一言。これは何より民主主義の問題だということ。本来、国が果たす役割を放棄し、そのツケはすべて市民に来ることになる。 “フードテック推進ビジョンの行き着き先:工業型食のディストピアにノーを!” の続きを読む

フードテック推進ビジョンを批判する:越権行為

 1月9日締め切りのフードテック推進ビジョンに関するパブリックコメント、重要なので別の角度から見てみたい。
 
 戦後日本の原則でもあった戦争をしないという国是、そして原発は新設しないという政策が国会での議論もなく、勝手に閣議決定されたのと同様に、いやそれ以上にまったく国会では何の検討もないまま、推進されようとしているのがフードテック。
 
 何が問題か、考えてほしい。
 
 「細胞培養肉はすごい、動物から幹細胞をちょっと持ってくるだけで殺さずに肉が増やせる。しかも気候変動ガスになる牛のゲップも出ないから気候危機対策にもなる」などといいことばかり宣伝文句を並べるけれども、細胞培養が人間社会を根底から覆すくらい、大きな影響を与えかねないことについては語ろうとしない。 “フードテック推進ビジョンを批判する:越権行為” の続きを読む

フードテック推進ビジョンを批判する:「ゲノム編集」・細胞培養食に未来はない

 完全に見逃していた。「ゲノム編集」や細胞培養肉などのフードテックを推進する政策に関するパブリックコメント。締切がなんと1月9日(今度の月曜日)。一言で冗談じゃない、という内容なのだけど、期間の限られた時間の中でなんとか一人でも多くの人がコメントを寄せていただきたい。問題点について書き出すと切りが無いのだが、まずは基本的な考え方についてまとめてみたい。 “フードテック推進ビジョンを批判する:「ゲノム編集」・細胞培養食に未来はない” の続きを読む

やはり遺伝子操作食品に未来はない その1:遺伝子組み換えサーモン

 遺伝子組み換えサーモン(鮭)をめぐり、再び大激論が米国で交わされている。このGMサーモンは2015年に米国食品医薬品局(FDA)が承認したが、その安全性や養殖方法などに大きな問題が指摘され、訴訟も起こされ、2020年にFDAの再評価を命じる判決が出て、その再評価が11月に提出され、パブリックコメントを受けて、公聴会が12月15日にオンラインで開かれた(1)。
 
 この遺伝子組み換えサーモンは2種類の他の魚の遺伝子を組み込むことで、本来、夏の間しか成長しないサーモンを年中育つようにして、半分の期間で倍以上に育つように遺伝子操作されている。しかし、サーモンの内臓がその成長に耐えられず、胃が破裂するなど異常を来した個体が多く、死ぬ確率も高いという。その安全性やその養殖の環境に与える影響についても疑問符が付けられている。 “やはり遺伝子操作食品に未来はない その1:遺伝子組み換えサーモン” の続きを読む

あらたな「ゲノム編集」魚の系統が受理

 12月5日、厚労省や農水省はリージョナルフィッシュ株式会社が開発した2系統のゲノム編集マダイと1系統のゲノム編集トラフグの届け出の受理を発表した。これは昨年すでに届け出が受理されたものといっしょに届け出されていたものの、全ゲノム配列解析の追加資料の提供が求められていた。今年の4月にその情報が提供され、その届け出が5日に受理された。 “あらたな「ゲノム編集」魚の系統が受理” の続きを読む

「ゲノム編集」食品を押し付ける授業が高校や大学で

 政府がやるべきことをやっているのであれば安心できるのだけど、やるべきことはやらずに、やってはならないことばかりをやっていたら不安は募るばかりになる。ため息出るけど、公金使って一体何をやっているんだ、金返せ、と言いたくなるようなことばかり。高校生向けに「ゲノム編集」を受け入れることを前提の「教育」が行われていることを知った。
 
 農林省の農林水産技術会議は昨年、「ゲノム編集」食品の理解促進のためのアウトリーチ活動と称するものを外部委託で行っている(1)。外部委託といっても委託されたのは元農水官僚。なんか身内で税金使ってやっている感があり、その報告書を読んで、無性に腹が立った。
 
 要するに「ゲノム編集」食品を肯定する生徒を増やすためだけの事業で、それを高校や大学対象を中心に行っているというのだ。だいたい、そのカリキュラムは想像つく。「ゲノム編集と自然の変異は区別がつかない」とか、「ゲノム編集を使うとより短期間で効率的に品種改良ができる」とか。要するに「ゲノム編集」は品種改良のためのバラ色の技術だという授業を行い、それを「理解した」ものがどれだけ出たかをチェックする内容だ。 “「ゲノム編集」食品を押し付ける授業が高校や大学で” の続きを読む