メキシコやペルーでの遺伝子組み換え企業との闘いでの快挙

 インドとイタリアの朗報を書いて、メキシコやペルーの朗報を書かないとあまりに不公平だと思うので、昨日の続きを書く。

Leydy Pech Martín está rodeda de la flor de tajonal, para ella es muy simbólico pues es una fuente de nectar y polen para las abejas y los insectos polinizadores de la región. A través de la conservación de apicultura tradicional maya, Leydy lucha contra empresas trasnacionales y por el respeto de los derechos de la mujer maya, por un medio ambiente sano.

 メキシコでは昨年12月31日、モンサント(現バイエル)の農薬ラウンドアップ(グリホサート)、そして遺伝子組み換えトウモロコシの輸入を2024年までに禁止する大統領令が発せられた(1)。メキシコはトウモロコシのふるさと。多様な在来種のトウモロコシが現存する。しかし、米国との自由貿易協定締結後、米国から安い遺伝子組み換えトウモロコシが大量に輸入され、農家が離農せざるをえなくなったり、遺伝子組み換えトウモロコシとの交雑が発生するなど、大問題になっていた。この大統領令は今後の重要なステップとなる。

 もう1つ祝うべきことがメキシコにはある。もう1つの勝利が国際的に賞賛・祝福されたからだ。メキシコでは遺伝子組み換え大豆の栽培が以前から始まっていたが、これによって先住民族の養蜂家たちが大打撃を受けた。遺伝子組み換え大豆の花粉が蜂蜜に混入し、主な輸出先であるEUはその蜂蜜を拒絶。遺伝子組み換え大豆の栽培禁止を求める先住民族の闘いはダビデとゴリアテの闘いとも言われたが、少数の先住民族があの巨大企業モンサントに勝った。2017年、ユカタン半島での遺伝子組み換え大豆の栽培は禁止された。そして、この闘いに勝利をもたらしたリーダーの女性Leydy Pechさんが2020年のゴールドマン環境賞を受賞した(2)。メキシコでの遺伝子組み換え企業との闘いにとって2020年は大きな年となった。

 そしてペルーでは遺伝子組み換え作物の栽培はモラトリアムで禁止されていたが、昨年10月にそれがさらに15年延長されることになった(3)。

 これらの成果は天から降ってきたわけではない。農民、市民が長く求めてきた結果であり、その手を緩めれば破られてしまう。メキシコも禁止を決めても、それが覆される危険は十分にある。不断の闘いの結果としてこの結果がある。

 日本では農水省は141品目の遺伝子組み換え作物の耕作を承認しているが、これまでバラを除いて遺伝子組み換え作物は耕作されていなかった(ただし、遺伝子組み換えカイコや遺伝子組み換え微生物の活用は盛ん)。しかし、今年から新GMOである「ゲノム編集」トマトの栽培が始まろうとしている。日本に住むわたしたちが何をしていくのか問われる事態となっていると言えるだろう。

(1) Celebramos el Decreto Presidencial que prohíbe el maíz transgénico y elimina progresivamente el uso de glifosato
https://www.greenpeace.org/mexico/noticia/9398/celebramos-el-decreto-presidencial-que-prohibe-el-maiz-transgenico-y-elimina-progresivamente-el-uso-de-glifosato/

(2) Leydy Pech 2020 Goldman Prize Recipient North America
https://www.goldmanprize.org/recipient/leydy-pech/

(3) Quince años más de moratoria a los transgénicos en Perú
http://www.biodiversidadla.org/Recomendamos/Quince-anos-mas-de-moratoria-a-los-transgenicos-en-Peru

写真はLeydy Pechさん(2020年ゴールドマン環境賞受賞者)

“メキシコやペルーでの遺伝子組み換え企業との闘いでの快挙” への1件の返信

  1. 印鑰先生 本当にありがとうございます。秀明自然農法会議 昨年の2月に講演をお聞き致しましてからたくさんの気付きをいただきました。これからも台湾に住んで生きながら微力ながら生産者のお手伝いをしてまいります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です