鳥インフルエンザ、もう1つのパンデミックの解決策

 新年早々、2020年最後に書いた続きから始める。
 鳥インフルエンザも豚熱も近年になって急激に猛威を振るうようになってきた。その原因はわたしたちの毎日の食にある。わたしたちの食を変える時が来ている。遅すぎたということがないように。
 
 昨夜はこの変化をもたらしたファクトリー・ファーミング(超つめこみの飼育方法)の問題をみた。この危険なウイルスや抗生物質耐性菌を作り出す原因は同時に2つ挙げなければならない。
 1つはその家畜の系統だ。卵や鶏肉は国産だ、といっても種鷄やその親の原種鷄は欧米企業からの輸入にほとんど頼っている。国産の系統はわずか2%程度(卵用7%、鶏肉用1%)。多様な鶏の種があるのではなく、生産性を高めたわずかな品種を大量に飼育している(当然、その品種の知財権はその外国企業が握っている)。鶏自身の健康さよりも卵を産む、あるいは肉が多くなるように「改良」された種を大量飼育するのだから、当然、問題は発生しやすくなる。日本の鶏のほとんどの育種権は欧米数社が独占している。その独占率は種子の独占を上回る(1)。
 もう1つは家畜の飼料である。輸入飼料のトウモロコシや大豆はほとんどが遺伝子組み換えとなっている。安い輸入飼料を食べさせれば、家畜の健康に何が起きるか、すでに遺伝子組み換え作物がもたらす健康被害については何度も書いてきているのでここでは省くが、これが危険な変化を作り出していることは間違いないだろう。
 
 もし、日本が鳥インフルエンザの問題を克服できるとしたら、この3つの問題を解決する必要がある。
 つまり、
1. ファクトリー・ファーミングの禁止(飼育環境の規制)
2. 多様な家畜の系統を取り戻す
3. 遺伝子組み換え飼料の使用禁止(「ゲノム編集」も当然除外)

 実際にこの畜産のあり方は今後の焦点にならざるをえない。というのも、世界的に見ても、このファクトリー・ファーミングこそが危険なウイルスや抗生物質耐性菌の発生源となっているというだけでなく、このファクトリー・ファーミングを維持するために世界の穀物生産の大半が消費されているからだ。世界の遺伝子組み換え農業はファクトリー・ファーミングが支えているといってもいい。直接間接にファクトリー・ファーミングが気候変動を激化させ、環境を汚染している主犯と言わざるを得ない。これを変えられれば世界ははるかに健全に安全に変わるはずだ。

 そのためには安い肉や卵を買わないことがその第一歩となる。家畜の命を大事にする畜産農家からまっとうな値段で買う以外は一切買わない。3.5%の消費者がそう決意すれば、このシステムは変わっていく。
 ウイルス蔓延で苦しむ今だからこそ、その3.5%を獲得できる年に今年はしたいものだ。

 みなさま、(今年こそ)よいお年を!

(1) 鳥インフルエンザの世界的蔓延 国内で過去最多の338万羽殺処分 背景に欧米企業による養鶏市場独占構造
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/19493

輸入ではない国産鶏種を飼育する畜産農家もいる。注目
生活クラブ:国産鶏種「はりま」を育てる、挑戦の日々《食をつむぐ人たち・鶏肉篇》
https://seikatsuclub.coop/news/detail.html?NTC=1000001040

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