欧米が規制するネオニコチノイド系農薬を新規承認

 日本政府による12月25日の通達でのグリホサートの大幅緩和がいかに問題か書いたが、この日、緩和されたのはグリホサートだけではない。蜂を絶滅の危機に追いやっているとして世界的に規制が進みつつあるネオニコチノイド系農薬スルホキサフロルも新規農薬登録=使用許可を出している。

 このネオニコチノイド系農薬は神経に作用し、蜂の大量死滅だけでなく、鳥にも大きな被害を与えている他、人間に対しても自閉症、認知症などの被害をもたらしていると指摘されている。蜂がいなくなれば人類は消滅せざるを得ない。というのも食の多くが蜂による花粉の交配に依存しており、蜂の死滅、減少により、生存できなくなる動植物の数はあまりに多い。そうした懸念からネオニコチノイド系農薬に世界的に規制する動きが本格化している。米国ですらスルホキサフロルは一定規制している。
 その中で日本政府は使用を許可。しかも、その使用を許可しないよう、市民団体が声を上げ、多くの人たちの賛同が寄せられている中での許可である。あまりに常軌を逸しており声もでない。
 グリホサートの大幅規制緩和とネオニコチノイド系農薬のスルホキサフロルの使用承認は何を意味するだろうか? 日本ほど多国籍企業のいいなりになる政府は存在しておらず、そしてそのことがほとんど市民に知られていない。日本が米国政府および米系多国籍企業に支配されているだけではない。その米系多国籍企業のコバンザメのように住友化学などの日系多国籍企業が米国以上の規制緩和を日本政府にやらせることができる。

 米国政府に従属してきたのは第二次世界大戦後ずっとだろうが、ここまで多国籍企業によって政治が支配されるようになったのはここ10数年のことではないか? その変化についてあまりに鈍感になりすぎてはいないだろうか?

 このままでは日本に未来はないし、世界にも悪影響を与えてしまうだろう。もう終わりだろうか? そんなことはない。
 たとえば今回のネオニコチノイド系農薬がなぜ使用されるのか、使用を禁止したら農家が困るのだろうか? 必ずしもそうではない。ネオニコチノイド農薬が必要とされるのは白いコメにこだわる市場ゆえであり、消費者がそのこだわりを捨てれば全廃することは可能なのだ。神経を脅かすコメと安全なコメ、どちらを食べたい、と問われれば答えは明かだろう。その情報をすべての消費者が知れば、これは変えられる。要は消費者次第なのだ。消費者の無関心が悪循環を広げているだけだ。
 そして多国籍企業の特権の1つが廃止され、その特権に牛耳られている政府の実態が広く知られることになる。

2017/12/26 グリーンピース声明「ミツバチに有害な農薬の日本解禁に抗議」厚労省と農水省、ネオニコチノイド系農薬スルホキサフロルの残留基準値および新規登録を決定
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/2017/pr20171226/

「消費者と一緒なら、水田でのネオニコ系農薬はやめられます」
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/60562/

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