鳥インフルエンザの脅威

 鳥インフルエンザが北アイルランド、フランス、インドでも広がっているようで、とても心配です(1)。現在のところ、人にはめったにうつらない、というのだけど、うつった場合の致死率は新型コロナウイルスの20倍になるという話もある(2)。もっとも新型コロナウイルスが恐ろしいのは無症状で感染が広がるから止めることが難しいからであり、一方、エボラ出血熱は致死率が高すぎて、感染は大きくは広がらなかったということがあります。致死率が高いことと社会への危険度は必ずしも一致しないでしょう。しかし、鳥インフルエンザは野生の鳥で広がるとしたら、高い致死率と感染力で大きな惨事となりえる。ただし、今のところ、現在の鳥インフルエンザの人への感染は起きていない。だからこそ、早く抑え込み、発生を予防する必要があります。

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鳥インフルエンザ、もう1つのパンデミックの解決策

 新年早々、2020年最後に書いた続きから始める。
 鳥インフルエンザも豚熱も近年になって急激に猛威を振るうようになってきた。その原因はわたしたちの毎日の食にある。わたしたちの食を変える時が来ている。遅すぎたということがないように。 “鳥インフルエンザ、もう1つのパンデミックの解決策” の続きを読む

鳥インフルエンザの脅威、何をすべきなのか?

 新型コロナウイルス感染、東京は今日1300超。実態はさらにこの数を上回るだろう。医療の現場がどうなるのか。根本的な政策の過ち。医療の民営化、さらには病床削減、医療スタッフの減少など根本的に転換させなければ新型コロナウイルスの危機を克服できても次の感染症で潰れてしまう。政策をただす議論が不可欠。
 新型コロナウイルスだけではない。鳥インフルエンザの急拡大が起きている。まだ日本では人間への感染はないと言われるが、H5N1やH7N9は人にも感染し、感染するときわめて重篤な状況になることが多い(1)。もし人から人に感染し始めたら新型コロナウイルスをはるかに超える甚大な被害が起きるという警告もある(2)。


 
 この鳥インフルエンザについてもまったく誤った政策の連鎖が続いているのではないだろうか? “鳥インフルエンザの脅威、何をすべきなのか?” の続きを読む

生態系の危機と食・種子を守ること

 新型コロナウイルスは食のシステムを変えるきっかけになるという話が海外からボンボンと飛び込んでくる。
 農場で働く移民労働者が国境を越せずにスーパーに生鮮食料品が不足、家庭菜園をやってみようという市民が急増。でも、タネがない。英国では需要は600%増えたものもあるという(1)。タネもよその国の農場でまとめて作って輸入するのではこんな時は止まってしまう危険がある。野菜の種子を9割海外に依存する日本は脆弱すぎるほどだが危機感のほどはどうだろう?
 結局、グローバルな食のシステムが止まったら何が起きるか、世界の多くの人たちが知ったということだ。タネからローカルに育て、そのタネを共有することがわたしたちの生存に欠かせない。 “生態系の危機と食・種子を守ること” の続きを読む

稲葉光國さんのビジョン

 民間稲作研究所の稲葉光國さんが今朝早く亡くなった。その報せに呆然として何も手に付けることができなくなった。
 稲葉さんがいなければ全国の学校給食を有機にするなんていうのは夢の夢だっただろう。いすみ市の学校給食のお米がすべて有機米にあんなに早くできたのも稲葉さんの技術指導なしには考えられなかった。稲葉さんの話を伺うと、日本の食を自給し、しかも有機にすることが夢物語ではなくなると思えてくる。日本のあちこちから、うちでもやりたい、という声が出てきていた。有機転換したい農家とそれを応援する消費者、地方行政が組むことで効果的な取り組みができそうだ、この動きを日本各地で、と胸は躍った。 “稲葉光國さんのビジョン” の続きを読む

種苗法改正後の企業的食のシステムをどう止める?

 種苗法改正で米がどう変わってしまうか、と書いたシナリオ、唐突に思われた方も多いかもしれない。しかし、すでに稲の登録品種を作る企業や米卸の大手には添付した図のようなビジネスモデルが作られている。
 どちらもタネで農家(農業法人)を囲い込み、収穫は全量買い取りするというもの。特に最初の例では、ライセンス契約で化学肥料、農薬の使用についても規定されるので、独立した生産者との関係というよりも、委託生産、委託労働という要素が強くなってしまう。無農薬で作ってしまっては契約違反になってしまう。 “種苗法改正後の企業的食のシステムをどう止める?” の続きを読む