種苗法があぶない

 種子法廃止問題についてはかなり注目が集まっているが、もう1つの法律、種苗法が大幅に改悪されつつあることにも注目する必要がある。なぜなら、この2つは1セットで見る必要があるからだ。この2つに共通するのは人びとの共有財産としての地域の種子を制限し、民間企業の利益を優先するという方向と言える。
 種苗法改悪の方法は2つある。1つは法を変えずに運用を変える方法であり、もう1つがずばり法そのものを変える方法。前者は種子法廃止が決定された2017年以降、急ピッチで進んでいる。 “種苗法があぶない” の続きを読む

アジアの農家の種子の権利を奪う日本政府

 種子法が廃止されたことに対してはようやく批判が集まるようになったが、一方で、日本政府はアジア各国政府から農民の種子の権利を奪う圧力をかけ続けている。こちらの方はほとんど注目されていないのではないか? 国内で権利が奪われると抗議するけど、国外で同じことを日本政府がやることはスルーしてしまうとなれば結局、このグローバリゼーションの時代、国内の権利だって守れはしないので、しっかりアジアの人びとといっしょにこの動きを止めなければならない。 “アジアの農家の種子の権利を奪う日本政府” の続きを読む

農水省、自家採種原則禁止への転換について

 日本農業新聞が5月15日に農水省が自家採種を原則として禁止することを検討し、種苗法改正も視野に入れるという記事を掲載し、大きな反響を呼んだ。この問題に関して本日、参議院議員会館で農水省の担当官を招いて院内集会が開かれた。
 この問題をどう考えればいいのか、整理してみたい。 “農水省、自家採種原則禁止への転換について” の続きを読む

南アフリカの農家の種子が奪われる。参加型育種による対抗

 南アフリカ、お前もか、という感じだが、南アフリカ議会で、農民の種子を奪う法律の改悪が進んでいる。育種権法と植物改良法の2つの改訂により、農民が歴史的に持ってきた権利、種子を保存し、他の農家と交換し、販売する権利が奪われるとして、アフリカ生物多様性センター(African Centre for Biodiversity、ACB)が法改悪に反対声明を上げた。 “南アフリカの農家の種子が奪われる。参加型育種による対抗” の続きを読む

EUで有機農家の種子の権利が承認

 目が点になるニュース。2021年から有機農家が自分たちの種子を売る権利をEUが承認したという。
 なんでこれで目が点になるかというと、EUは世界でもっとも種子が統制された地域で、種子の売買はEU共通カタログに登録された種子のみ。それ以外の種子を売買したら犯罪となる。有機農家にとって種子の交換は必須。同じ場所で同じタネだけを使い続けたら劣化する。だから種子を交換しなければならない。無償で交換することは認められているけれども、もし、交換するタネがないからお金で払ってしまったら、売った人は逮捕されてしまう。 “EUで有機農家の種子の権利が承認” の続きを読む

農水省:自家採種を原則禁止に?

 とんでもない情報が飛び込んできた。これまで種子の自家採種は基本的にOKで、自家採種禁止されるケースは例外だった。これを逆にして、自家採種は原則禁止に変える方向で農水省が検討に入ったというのだ。主要農作物種子法を廃止して、民間企業の支援政策に熱心な農水省がさらに、種苗法を企業のさらなる利益になるように変えようということだろうか? “農水省:自家採種を原則禁止に?” の続きを読む

ブラジルで広がる農家の種子(クリオーロ種子)

 世界各国で、農家の種子の権利が奪われ、多国籍企業の種子が押しつけられる動きが活発化している中で、ブラジルはまさにそのただ中にある国だ。たびたびの債務問題で混乱状況にあったアルゼンチンで1996年、遺伝子組み換え大豆の栽培がほとんど議論もなく、どさくさに紛れて合法化され、モンサントの遺伝子組み換え大豆の栽培が始まってしまった。モンサントはブラジル政府にも合法化を要求し、政府は答えてしまうが市民団体が裁判に訴え、その栽培はブラジルでは禁止される。しかし、アルゼンチンから非合法化に持ち込まれ、既成事実化され、無理矢理に2005年合法化されてしまう。 “ブラジルで広がる農家の種子(クリオーロ種子)” の続きを読む

世界化する農民の種子を守る運動

 農民の種子の権利を奪う動きが世界化する中で、その動きに対して農民の種子の権利を守るための活動も世界化している。
 ラテンアメリカ・カリブ海諸国16カ国の農民・先住民族組織の代表が農民の種子の権利を守るために、ブラジルに集まり、4月17日から20日まで協議を行った。FAOの食料・農業植物遺伝資源条約事務局や、ブラジルやエクアドルの政府代表者も参加している。 “世界化する農民の種子を守る運動” の続きを読む