衆議院農林水産委員会での参考人陳述(種苗法改正)

 11月12日、衆議院農林水産委員会で行われた種苗法改正案の審議で参考人質疑で陳述を行いました。
 政府は批判に正面からたち向かい合うことなく、逃げてしまったので、ここで提起した問題は残ったままであると思います。
 
 だから今さらながら、プレゼン資料とセットでビデオにしてみました。傍聴する人、インターネット中継で見る人には資料なしで伝わらなかったものもこのビデオであればわかってもらえると思います(16分30秒)。

 なぜ国会では旧態依然の紙の資料で済ませているのか不可解です。うまく議員にも伝わらないし、時間も無駄になる。
 ちなみにこの陳述は農民の権利とかを中心に押していく以上に保守の人たちにとっても、これはこのままでは問題ですよ、と見せることに重きを置きました。そのために少し違和感を感じられるところがあるかもしれません。

 この日の原稿を元にまとめたブログ記事(時間の関係でこのビデオの中では原稿通り読めていませんが)
衆議院農林水産委員会種苗法改正法案参考人陳述

 また、その日にまとめたブログ記事「審議で明らかになった種苗法改正案の10の問題」もご覧ください。

審議で明らかになった種苗法改正案の10の問題

種苗法改正後の企業的食のシステムをどう止める?

 種苗法改正で米がどう変わってしまうか、と書いたシナリオ、唐突に思われた方も多いかもしれない。しかし、すでに稲の登録品種を作る企業や米卸の大手には添付した図のようなビジネスモデルが作られている。
 どちらもタネで農家(農業法人)を囲い込み、収穫は全量買い取りするというもの。特に最初の例では、ライセンス契約で化学肥料、農薬の使用についても規定されるので、独立した生産者との関係というよりも、委託生産、委託労働という要素が強くなってしまう。無農薬で作ってしまっては契約違反になってしまう。 “種苗法改正後の企業的食のシステムをどう止める?” の続きを読む

マスメディアが語らない種苗法改正。シナリオはこうなる。

 これまで日本の主なお米の品種を作ってきたのは地方自治体。コシヒカリもササニシキもゆめぴりかも地方自治体の農業試験場が育成したもの。今なお、わたしたちが食べるお米の99%はこうした公共品種(国・農研機構も含む)が占めている。地方自治体の予算からすればほんのわずかな公共投資に過ぎない種苗予算はここまで日本の食を支えてきた。  “マスメディアが語らない種苗法改正。シナリオはこうなる。” の続きを読む

ローカルフード育成支援条例/法制定に向けて

 種苗法改正案可決ということで今後どうすればいいだろう。まったく合理的根拠もない法改正なのだから、無効を訴えたり、法の変更を求めることは必要だが、一方で、施行に対しての準備もしなければならない。
 たとえば、特に公共種苗の許諾料を課さない(あるいはそもそも許諾を求めさせない)ことを求めるなどの要求も必要になるかもしれない。ここでは一度、全体の流れを考えてみたい。 “ローカルフード育成支援条例/法制定に向けて” の続きを読む

審議で明らかになった種苗法改正案の10の問題

 本日、種苗法改正案、参議院本会議で可決で成立へ。本会議では賛成討論も反対討論も行われず、その所要時間たった2分40秒ほど。虚偽のデータを元に法案が説明され、質疑にも虚偽答弁、正確な現実がどうなっているのか、まともな弁明もないまま成立させられたことになる。農水省・政府による虚偽の説明、答弁の責任は問われることもなく。

この間の答弁(わずか衆参合わせて10時間20分)で問題となった部分をざっと箇条書きで書いてみよう。 “審議で明らかになった種苗法改正案の10の問題” の続きを読む

底が抜けた国会:農林水産委員会での種苗法審議

 本日の参議院農林水産委員会での種苗法改正案の採択、日本政府はもう底が抜けたとしか表現しようがない。農水省が立法の根拠すら満足に説明できず、現状についても十分把握していないことが明らかになったにも関わらず、採択されてしまう、この政治はいったい何なのか?
 今日の審議では、石垣のりこ議員が農家が自家増殖していた品種が海外に流出したケースは何件、何品種把握しているのかを尋ねても、農水省の返答は山形県のさくらんぼ紅秀峰の例を繰り返すのみ。散々、立法の根拠が実質存在していないことが明らかに。あいまいなヒアリングで権利関係を大きく変えることは許されるのかという石垣議員の疑問に政府側は答えることができなかった。 “底が抜けた国会:農林水産委員会での種苗法審議” の続きを読む

自家増殖規制に反対の農家の声

 あれこれ、調べていくうちに農水省が2010年に自家増殖の規制に関連して農家から意見を聴取した文書があった(文書の作成日時は2010年11月11日)。
「苗を自家増殖しないといい多彩な菊が消費者に安価にて提供できない、海外の輸入菊に対して対抗できない、苗会社においても菊の苗を確実に安定して供給できるかが一番問題である」「後継者ができなくなる恐れがある」「現状、厳しい経営の中でこのような改正を行うと、逆に種苗会社側に痛手があるのでは?」
「果樹農家はここ何年かの価格低迷に生産意欲さえ薄れるような状況にあります。(中略)新品種による消費拡大を進め、農家の経営安定を図る為にも、農家の自家増殖による早期生産振興のためにも格段の配慮が必要と考えます」 “自家増殖規制に反対の農家の声” の続きを読む