地球の砂漠化を防ぐ方法としての畜産

 ファクトリー・ファーミング(工場型畜産、超過密飼育)が危険なウイルスや病原菌の温床となるだけでなく、気候変動や人びとへのさまざまな慢性疾患の原因ともなることについて書いた。しかし、畜産自体を非難するとしたら大きな間違いとなるだろう。
 アラン・セイボリーは地球の砂漠化を防ぐ唯一の方法は畜産の活用であると説く。現在、大地の3分の2で砂漠化が進行している。気候変動の最悪の事象の1つ。なぜ、畜産の活用が唯一の砂漠化の防止策となるのか?

 キーは炭素の循環(カーボン・サイクル)だ。炭素が循環することで環境の中の命が育まれる。植物は光合成を行い、土壌微生物を養い、その微生物の力で植物が生き、そして動物なども生きていくことができる。もし、動物がいなくなればどうなるのか? 微生物や昆虫だけでは枯れた植物を分解することはできない。分解されなかった植物の遺骸が植物の再生を止めてしまう。土壌微生物も死滅し、土が死んでゆく。砂漠化が進行するのだ。気候変動は激化し、水資源は失われる。生命が生きられない環境へと変化していってしまう。

 自然はすぐれた循環システムを構築していた。草を食べる動物が植物を分解し、そして新たな肥料へと変える。草食動物が食べた後に新たな植物が再生していく。そして草食動物を肉食動物が襲う。肉食動物を怖れ、草食動物は群れをなして移動しながら行動する。この繰り返しが過剰に植生を破壊せず、植生を再生させることを可能にしてきた。食肉動物を絶やした結果、このシステムが壊れ、広大な地域で砂漠化が進行し、止めることができていない。しかし、自然を模倣する畜産、包括的に管理された牧畜システムによってそれを止めることができる。砂漠化した地域が蘇える。この方法もまた気候変動を食い止め、逆転させるための不可欠な方策の1つとなるだろう。
 そして、自然な畜産を復活させるためにもやはりファクトリー・ファーミングでできた畜産品はボイコットして終わらせなければならない。

アラン・セイボリー: 砂漠を緑地化させ気候変動を逆転させる方法
http://www.ted-ja.com/2013/08/allan-savory-how-to-green-the-world-s-deserts-and-reverse-climate-change.html

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