種子法廃止法附帯決議が早くもなしくずし

 主要農作物種子法廃止法案が成立する際、附帯決議が付けられた。附帯決議は気休めにもならないとも言われるが、国会で決議を出した以上、守るのが筋だろう。

 しかし、廃止法が発効した直後にその附帯決議を無視するような事態がすでに生まれている。

 大阪府や奈良県、和歌山県は従来の種子事業を放棄し、これまでやってきた生産物審査証明を種子協会に丸投げするというもの。

—–(引用)
 移行した場合に想定されるのは同協会の費用負担だ。原種を生産する府環境農林水産総合研究所への原種の購入費(19年度以降)や、発芽率を計る機器の購入、審査するための人件費、賠償責任に備えるための保険料などさまざま。府からの費用助成は一切ない。

 同協会は「必要経費は種もみ価格に転嫁することになるだろう」とみる。府内の種もみ生産は約20組織が担い、23・6ヘクタールで80トン余り。府内で供給される種もみの約8割を占めるという。種もみ価格が上がれば、多くの水稲農家が影響を受ける。
—-(引用終わり)
https://www.agrinews.co.jp/p43766.html

これは種子法廃止の附帯決議第2項
「主要農作物種子法の廃止に伴って都道府県の取組が後退することのないよう、都道府県がこれまでの体制を生かして主要農作物の種子の生産及び普及に取り組むに当たっては、その財政需要について、引き続き地方交付税措置を確保し、都道府県の財政部局も含めた周知を徹底するよう努めること。」
を侵害する事態だと言えるだろう。農水省は昨年11月15日に通達を出し、種子の証明業務はこれまでの圃場審査から流通での審査に変えるとしている。これでは品質が確保できないとして国会でも紙智子議員が昨年の特別国会で問題だと追及している。

 すでに新潟県、兵庫県、埼玉県は独自の条例で、北海道、愛知県などは要綱で、これまでの種子事業の継続を宣言しているが、それ以外の自治体では大阪のように種子事業の取り組みがさっそく後退してしまう危惧が高い。

 この記事で指摘された大阪、奈良、和歌山はもちろん、まだ従来通りの種子事業の継続を明言していない地方自治体にはさっそく声を上げる必要がある。

 公的種子事業が後退していけば、その分、多国籍企業による種子の支配は確実に強まっていく。すべての都道府県で公的種子事業の継続を求めよう!

追記:本日午後1時43分頃から農林水産委員会で川田議員がこの件を質問。大阪などの種子審査証明丸投げについては農水相はの答弁ではまだ決定していない、と。ならばまだ間に合う。それをやめて従来通りやれ、と言えばいいだけということになる。
 3月22日の農林水産委員会での川田議員の質問では、全都道府県で昨年通りの取り組みを確認したと答弁している。それなのにこんな混乱が生じている。
 農水省の責任は重大なのだけど、ほとんど自分たちの責任を認識しているような答弁はなかった。農水相を筆頭に農水省幹部すべて変えないと日本の食の未来は見えてこないと思う。食の日米安保体制を前提に思考停止してしまっている日本の食の政策。道は長い。

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