WTO第11回閣僚会議:封じ込めるアルゼンチン政府と黙らない市民たち

 12月10日から13日までアルゼンチンのブエノスアイレスでWTOの第11回閣僚会議が開かれるが、アルゼンチン政府は世界の63の市民組織の代表の参加を取り消した。前代未聞の措置として抗議の声があがっている。
 参加を拒否された団体にはアルゼンチン、ブラジル、ベルギー、チリ、フィンランド、インドネシア、オランダ、フィリピン、英国からの団体や国際NGOが含まれる。参加を拒絶した理由については明らかにしておらず、WTO事務局からの連絡には国外の団体は入国拒否に会うからアルゼンチンに行くなと書かれていたという。

 WTOなんてあまり関心ないかもしれない。でもこのWTOが実は遺伝子組み換え農業を可能にした国際機構であることは知っておくべきだろう。WTOが定めたルール、科学的な証明なしに輸入を止めたら、不公正な貿易障壁として訴えられる。もし、GMOが科学的に危険であることを証明しなければ輸入しなければならないというルールだ。GMOが危険であるとする研究発表が出れば遺伝子組み換え企業が総攻撃をかけて、それを覆すから、世界各国はGMOの輸入を禁止することが困難ということになる(ただし、それに忠実に従っているのは実質日本政府のみではないか思うが)。
 そして、このWTO協定として作られたTRIPS協定が、農家から種子の権利を奪い、多国籍企業の種子を押しつける国際的な取り決めの1つとなってきた。この協定がインドの農民にあまりに大きな被害を与えたことはバンダナ・シバの闘いが物語っている。

 GMOの問題に限らず、人びとの権利を多国籍企業が奪っていくことを次々と決めていったのがWTO。しかし、WTOはシアトルでの会議を民衆が頓挫させた後、一定、混迷し、その分、人びとの意識から遠ざかった。それでも世界の民衆運動はしっかり監視していたが、日本では追っている人がほとんどいない状態。その中でまた動きが活発になり出した。

 今回の排除劇は現在のアルゼンチンのマクリ政権の責任だろうが、有力な63組織あるいはそれ以上の参加者が排除されることで何が行われるのかさらに見えにくくなってしまうかもしれない。たぶん、マスコミはせいぜい政府発表を流すだけだろう。日本のNGO代表は行っていないと思うので、情報は海外NGOから探るしかないが、可能な限り、情報は追ってみたい。

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