ジンバブエでの種子の運動

 アフリカにおける農民の種子の権利の制限はここ数年で急激に進んでいる。2014年7月、アフリカ17カ国が加盟するアフリカ知的財産機関(ARIPO)が農民の種子の権利を規制し、種子企業の特許を守らせる国際条約であるUPOV1991条約に加盟し、2015年にはアルーシャ議定書(Arusha protocol)がタンザニアで締結され、タンザニアやマラウイなど署名した国では農家間の自由な種子のやりとりはもはや犯罪として規制されることになってしまった。
 しかし、その事態に対する取り組みも進んでいる。ジンバブエでは7つの農民団体とNGOがThe Zimbabwe Seed Sovereignty Programme (ZSSP)を開始し、農民参加のもとで固定種の種採り、選別によって品質の高い多様な種子を確保し、全国的に種子市を通じて交換できる活動を行っている。このビデオではその概略を知ることができる。
 地域の多様な農家の種子を守ることが食料主権、社会を守ることに必須であることが伝わってくる。
 Seed Sovereignty、種子主権という言葉は今後、重要なものになってくると感じる。ここでの主権とは食料主権がそうであるように、国家単位の主権ではなく、農家・市民の種子の決定権、そしてそのコミュニティの種子の決定権と考えるべきものだろう。種子を企業に強制されるのではなく、市民一人一人が自分たちで採ることができ、交換し、選べる権利。

The Zimbabwe Seed Sovereignty Programme (ZSSP)

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